建築家の隈研吾 東京藝術大学客員教授を講師として、澤学長プロデュース若手芸術家支援オムニバス講座「逆転の建築—悪条件をどう生かすか—」を開催した。
大学院時代のアフリカでの調査の印象的な写真から始まった講義では、これまでの制作事例を紹介しながら、悪条件をネガティブなものとせず新たな発想や工夫に『逆転』することの重要性と実践のあり方が語られた。講義に続いて質疑応答の時間が設けられ、活発な質問に、具体例を交えた答えをいただき、学生にとっては貴重な時間となった。参加した学生からの感想の一部を以下に紹介する。
「今日のお話を聞いて、「逆境」とどう立ち向かうか、それがネガティブな発想ではなく、その苦労があるからこそ面白い発想が出てくる、逆に力を発揮できる、そんな隈先生の逆境への向き合い方をお聞きして自分が今までネガティブに捉えていたことももしかしたらそこにヒントがあったのではないかと、ハッとさせられた思いでした。」
「質疑応答でお話されていた、恥ずかしがらないこと、好きや好きでないと思ったことを大切に自分を見つけていくこと、これから表現者として生きていくうえでのヒントを得ることが出来ました。隈研吾先生の飾らないお人柄にも触れることができ幸せな時間でした。」
「豊富な御体験に基づく興味深い内容に加えて、私達受け手の立場にたったコミュニケーションのリズムに感動しました。お使いになる言葉の選択、ヴィジュアルを言語化なさる姿勢など、一字一句が貴重でした。」